聞き上手のすすめ~聞き下手の典型パターンから考える聞き上手のポイント~

 4月になり、いよいよ新年度がスタートしますね!出会いの多い4月だからこそ、意識したいのが関係づくりではないでしょうか。

今回のテーマは、新しく人と関係性を築くうえで重要となる「聞き上手」についてメンバー向けの会報誌2013年10月号に掲載した Group Lesson主宰・小津さんのコラムをこの時期にもう一度読んでおきたい記事として再編集してお届けします。

小津 剛さん メンバー制勉強会Group Lesson主宰。早稲田大学在学中から参加していた人材研修ベンチャー企業で20代を過ごし、メンタルセミナー講師500回以上、合宿研修でのべ4000人以上の指導、20代前半までの女性を中心としたメンタルマネージメントの個別カウンセリングでのべ15,000人以上と面談、スタッフ育成プログラムの専属コーチとして300人以上の大学生を継続指導。
その圧倒的な経験をもとに、独立後はマンツーマンのメンタルコーチ、向上心のある女性中心にパーソナルコーチングを提供。2011年からメンバー制女性勉強会『Group Lesson』を主宰。ほぼ一般公開せずに紹介や口コミでのべ5400名以上が参加、20代30代の働く女性を中心に、大きな支持を集めている。

今回はコミュニケーションの基盤である、相手に興味をもって、判断せずに聞く、という基本について。それができない「下手な人」を例題に、理解を少し進めてみたいと思います。

世の中には聞き上手が少ない

「聞き上手」とはありがたい存在です。たとえば、仕事であれば「聞くスキルが高いマネージャーの部署の方が、全体の生産性が高く、モチベーションも高い」といった統計もあります。感覚的に当たり前ですけどね。

よく言われるように、世の中には聞き上手が少ない。みんな自分の話を聞いて欲しい。だけど、人の話を聞く余裕はない。聞いているふりをしながら、いつの間にか自分の話をはじめる人も結構いますよね。

でも、人が本当に望んでいるのは、「ちゃんと話を聞いてくれる人」。判断も批判も、アドバイスもいらない。きちんと受け止めて、聞き切ってくれる人。そのニーズは超高い。

ちなみに、聞き下手とは、相手の話したいことでなく自分のために聞くマネごとをしている、、、。主体が相手にない。自分のために会話を進めている。そんなイメージ。

よくある聞き下手の典型パターン

1:相手を自分の価値観で評価しながら聞く(ふりをしている)
…○×△とか。

2:自分が興味あること、聞きたいことを質問して、相手が何を話したいかは考えない
…自分の興味を満たすために聞いている(ふりをしている)

3:アドバイスする
…自分の経験を話して凄いと思われたい。アドバイスは楽なので、かなり浅い関係でもできるのです。男性にはこのタイプの比率高し。

4:分析する
…相手と壁をつくって分析して、なんとかその場に存在している。

5:聞くふりをしている
…聞く余裕がなかったり、心はそこにいないのに、いるふりをしている。普通ばれてます。

6:選択的に聞く
…自分が興味のあることは聞くし、興味のないことは適当に聞くふりをする。あるいは自分の話にもっていく。人を見下している人はいつもこれ。

7:自分の価値観に合うことはすごく肯定するが、少しでも自分のモノサシに合わないと、否定的な空気や防御にはいる
…この感じも日常けっこうあるはず。

8:誘導する
…(上司でよくあるのが)あらかじめ用意した「正解」を答えさせようと、聞きながら誘導する。相手を受容する気ゼ口(=信頼されない)。

いくらでも出てきます。あなたの周りにも当てはまる人はいますか?あるいは、あなた自身も当てはまるかもしれない。

「本当に聞く」ことはエネルギーがいる。だから、日常は上辺で流した方が都合がいいこともある。あるいは疲れてくると、どうしても楽をしたくなる。

深い信頼関係を結ぶ

私の場合は大学生の時から、日々出会う人たちと、深い信頼関係を強く結べないと生き残れないという状況で、ずっと仕事してました。

強い人間と強い関係を作れないと生き残れない…「自分を信頼されないと一歩も話が進まない」という世界に長年いたので、「話を聞く力量」については少しうるさいのです。

深く相手を受け入れる態度=信頼関係の基礎です。相手がどうであれ、正面から相手を受け入れられるか?その深さで、信頼関係は決まります。

自分にとって都合のいい話は喜んで聞くけど、、、、みたいな空気感では信頼は勝ち取れない。

結論としては、人は誰しも話を聞いてほしい。

それも、上辺の聞いているふりではなく、切実に真剣に受け止めてほしい。気持ちをわかって欲しい。理解して欲しい。

「そのようでいるしか仕方がなかった自分」、あるいは、「そのように振る舞うことで精一杯だった自分」をしっかりと理解して受け入れてほしい。

そして、そのように人と関われる人、話を聞ける人はあんまりいません。

でも、人はそのレベルで関わらないと本当の関係は結べないのです。誰かの本当の力を引き出すのはそのレベルの関わりです。

人の話を誠実に聞くことは、信頼残高の預け入れ

勉強会の推薦図書、『7つの習慣』では「人の話を誠実に聞くことは、信頼残高の預け入れ」といってます。

もしあなたが、相手に本当に話を聞いてほしいときに聞くふりをされたら、「相手にとって自分は大切な存在ではないんだな」と深く感じるはず。たとえ、相手に余裕がなかったり悪気がなくても、です。

だからあなたも、誰かが本当に話を聞いてほしそうなら、真剣に聞かなくてはならない。その時、あなたに余裕がなく時間がないなら、少なくともその姿勢だけでも精一杯示す。そうすれば何かは伝わります。

親子や夫婦関係なら、あるいは職場の上司なら、ある程度の信頼貯金があるところからスタートします。そして日々残高が増えたり、減ったりする。

それには、日々の「聞く姿勢」が実は大きく影響しています。だから「話の聞き方をみれば、その人が分かる」のです。

まとめ

・話を誠実に聞く=信頼残高の預け入れ

・人が本当に話を聞いてほしそうなら、あなたは真剣に聞かなくてはならない。


 

人の話を聞くこと。普段の聞き方を振り返って「聞き下手のクセ」に気づけば、もっと深いレベルで良い関係が築ける可能性があるのではないでしょうか。